突然ひとりぼっちになった中年女

娘がいるんだから。

ってよく言われるけど、娘は娘で、いつか離れていくのが当たり前で、いつまでもそばにいて欲しいなんて全く思わない。

 

夫は私を守ってくれる人。

娘は私が守る人。

だから全然違うと思っている。

 

突然盾を取られて矢が降ってくる場所に放り出されたような気持ち。

 

相談相手も

愚痴を聞いてくれる人も

今日あった嫌な事や人の悪口を言う人も

これから生きていく時に必要な難しい判断も

生活の柱も

全部無くなった。

突然ブチッと切断された。

 

どれだけ夫に依存していたか思い知らされた。

情けないことに夫がいたから私が成り立ってたんだ。

 

 

今でも信じられない。

夫がもうこの世にいないなんて。

夢じゃないの?

 

夫とは親友だったと思う。

人に甘えたり頼ったりできない私が唯一甘えられる人だった。

言いたいこと言って自分をさらけ出せる人だった。

友達のいない私の親友だった。

 

お別れもありがとうも伝えられず、突然会えなくなるなんてあんまりだよ。

 

 

 

 

ここ数年は更年期症状が酷くて、寝ても覚めても体調が悪いので、気持ちも落ち込んで何もかもやる気が出なくて夫に八つ当たりしたりしてた。

 

夫は私の八つ当たりに怒る時もあったけど、優しくしてくれた。

病院通いも夫が車でいつも連れて行ってくれた。

 

私より先に起きてご飯を毎日炊いてくれた。

 

いい年して引っ込み思案の私の盾になってくれてた。

 

 

 

毎朝目が覚めるとまた夫のいないこの世界で生きないといけなくて、苦しくて死にたくなる。